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設立の趣旨

傾聴僧は「聴く」ことを通して本務である対人援助を実践する

 約2500年前、釈尊は苦の原因をあきらかにし、人生は苦であると悟り、苦しみにとらわれることなく、安らかに生きる法があると説かれました。以来、僧は苦しみをやわらげ、無くすこと、すなわち援助を目的に、釈尊の説いた真理を人に伝える存在となりました。また寺院は、医療、教育などの分野でも、地域社会に根ざした対人援助の場として機能していた歴史もあります。

 ところが、現代の日本社会において、寺院の役割の多くは、死以後の儀礼が中心になっており、いま現に生きている人に対して必ずしも開かれているとは言えません。科学の発展により人間が得た恩恵は計り知れません。しかし限界があります。依然、人生は苦しみにあふれています。なかでも生きることの空虚、無意味、孤独、疎外、負担 を感じ、自己の生そのものに苦しむ人をどう援助するか、ただ一方通行のお説教をしても意味があるのでしょうか。僧自身、釈尊の説かれたその援助行為を意味付けし言語化する能力、専門職性が問われると考えます。

「傾聴僧の会」は、仏教の原点に帰り、苦しみの構造を明らかにし、援助の理論に基づいた「傾聴」を方法とし、僧の本務である対人援助の実践を目的にします。人間存在が「気遣い、気懸り」として現れるとし、援助とは相手の方の「気遣い、気懸り」を「聴く」ことであると考えます。「傾聴」を通して、相手の方の気持ちが落ち着き、考えが整い、生きる力が湧いてきます。

 しかし「良い聴き手」となるには、訓練とスーパーバイザーの存在が必要です。「傾聴僧の会」では、傾聴僧育成のために養成講座を開講し、講義と演習で理論を学び、施設にて実習を行います。養成講座修了者は「傾聴僧の会」本会員として認証されます。また、定期勉強会などを開き、対人援助実践のための研鑽を行います。

 傾聴僧として、お話をお聴きする相手の方を檀家や信者に限定せず、また活動場所も寺院以外に、ホスピスや病院、特別養護老人ホームや老人保健施設、また様々な医療・福祉施設などとし 会員の自主性を重んじます。会員が円滑に対人援助活動ができるよう会として全面支援します。


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